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Sony HDDビデオレコーダー RDR-HX8 のDVDドライブ修理 (2012年3月)

 2012年7月、TVがデジタル化された。 そして半年がたったが、ふとしたことからアナログDVDレコーダーの
 活用法を再認識することがあって、従来使用していたレコーダーでDVD-Rを焼こうとしたが機器が不調であった。.
 何とかDVDが焼けるようにならないか遊び心で修理を試みました。
 以下はその記録メモです。



MEMO

2003年購入当時は、HDDレコーダーが普及し始めた時期で このレコーダーはHDD録画機の初期のもので
当時としては なかなか充実した商品でした。

1. プロローグ  
 ・アナログDVD録画機の活用法の再認識
   デジタル対応のHDD/DVDレコーダで放送を録画してDVDにコピーし友人・家族にあげたり、他のPCの動画と
   合わせ編集したりするとき コピープロテクト(CPRM)が問題になる時がある。

 ・ニーズ
  ・世の中には PCを含め CORM-DVDを再生できない装置がたくさんある。
  ・我が家のDLNAは、他のTVで録画したものをDVDに録画するときHD画質ではコピーや移動ができない。
   一度TV(DLNA対応のレグザ)で再生し、TVの出力(SD)をHDDレコーダーで記録してDVDに
   吐き出さないといけない。 このときTVのアナログTV信号には V-sync信号にコピーガード信号が
   入っているのでHDDからDVDにはコピーできないがHDDに録画する時V-sync信号NOコピーガード信号を
   削除する外すとDVDに記録できるようになる。 これはPCでも扱える画像信号である。

・修理費用と方法
   自宅の SONT RDR−HD8を修理して使いたいが、サービスステーションに修理費用を訪ねると
   ¥21,000+taxとのこと。 いまさらそんなには費用をかけられないよね。
   そこで自分で修理する方法を考えることにしました。

2. 問題症状
 ・過去に焼いた DVD−Rの再生で時々モザイクがでる。
 ・HDDから DVDにダビングすると 「ディスクが汚れている」 のメッセージがでる。
 ・CDの再生は問題ない
   これらは明らかにDVDドライブのDVD用レーザーの劣化が原因と診断しました。

3. 対策方針
 対応する方法として
  @レーザー交換、
  A光ピックアップ(組み立て)の交換、
  BDVDドライブ装置の交換 
 があるが 部品の調達可能性とのバランスになる。
  @は全く部品が市場にない。 
  Bは岡山市のSONY SHOP SEIWA で16,485円(税別送料別)で取りやせ可能だが ソニーサービスセンターに
    修理依頼するのと同程度に高額。
 やむなく AとBをターゲットにして部品取りを含めてヤフーオークションで探すことにした。
 探した物は
 1)同じDVDドライブを使用する機種をさがす。 
   それには RDR−HX8そのものから動作するDVDを外して2個いちにする。
    ==> オークションで DVD以外は正常と思われるHX8は 1000円程度でたくさんみつかる。 
       しかし ほぼすべてが DVD不良品である。
   あえて動作未確認のジャンク品を超安価(\120)で落札して調べて見たらやっぱりDVDドライブは
   いかれていた。 その他の機能はOKだったが。 (残念)
 2)HX8用のDVDドライブはSONY製 DW-15A である。 
   これは 明らかにHX6,8,10用に開発した特殊なドライブであって、単体で一般市場には出ていない。
   トレーが薄く、 内部骨組がプラスチック製で家電用のローコスト版である。
 3)Webをよく見るとSONY製の一般売りのDVDドライブ(DRU-510A)は これと同じ光ピックアップを使用している
   またPSX DESR-5100, DESR-7100 にも同じ光ピックアップが使われているようだ。
   運良くヤフーオークションで、 (動作未確認のため)ジャンクのDRU-510A を発見。 
   LGのDVDドライブ2台と抱き合わせて 計3台を安値(\700)で落札できた。 
   入手後、PCにUSB接続変換ジグを介して接続し、DVDの読み書きをしてみたところ 書き出しは連続1分で
   焼けなくなってしまった。
   しかし チャレンジでDVDドライブユニット内の光ピックアップと交換して見た。

4. 交換手順

DVDドライブ交換に手を付ける前、最初に電源を入れトレーを出した状態でベゼルを外しておきます。(重要)
   (左: 外したベゼルとATAケーブル。両端のネジ2本と中央のプラスチック爪で固定されている。
   右: ドライブをセットから外した後のベゼル、ドライブカバー、ドライブ部本体)

 

RDR−HX8 内部の様子 (左: ケースを外したところ。 右: メイン基板を外したところ。)
 

HX8のメイン基板
 

DVDドライブユニット DW-U15A 外観と基板
 

DW-U15Aと DRU-510A比較
  筐体がプラスチックとアルミの違いがあり、 トレーも厚さに違いがあるが 回路基板は全く同じ。ファームが異なる(?)。
 


・光ピックアップ部
  光ピックアップ は SONY KWS-200A  (左: レンズ側。 右: レーザー側)
 

・左: ドライブユニットの比較
  レンズユニットの走行制御系、Disk回転系を一体化してある。 両機種 全く同じもの。  このユニットごと交換する。
・右: 写真中央にレーザー光出力adjust用とおぼしき半固定ボリュームが見える。
 

・ユニットを交換し、組み立て
 

・ 完成



5. 機能確認結果
 ・ CDの録音再生、DVDの読み出しはOK。
 ・HDDからDVDへの書き込みも1倍速でできるようになった。
  まだ しばらくは使えそうである。

 めでたし めでたし。

 (^|^;)