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Note PC Dynabook PX-DB47K4RA Junk品修理の苦労話
2005年末に Yahoo!オークションで買ったJunk Note PC修理の苦労話です。
MEMO
東芝 Notebook PV Dynabook の修理顛末記 2006.1.8
1. 苦労の始まり(プロローグ)
・2005年12月に 手持ちのNotebookの実行待ち時間を改善するために 128MBのSDRAMをNetオークションで探していた。
ふと目に入ったのが Dynabook PCのJunk品。 説明文は
@何かメモリがささっています。
AHDDがついています。
B電源ランプはつきますがすぐ落ちます。
C電源アダプタはありません。
D型格は PX-DB47K4RA
http://dynabook.com/pc/catalog/oldpc/dynabook/db60_50/spec.htm
(カタログでは 475MHz AMD K6-2+ memory max 192MB(追加メモリ 最大128B)
・情報はこれだけだったが わずか \2100の値がついていたので落札を決めた。
しかし価格は最後の5分で競ったので最終的には\3600。
2. 状態調査
・届いたPCは 思っていたより状態がよさそう。
まずは目的の SDRAMの調査。 残念ながら 64MB それも3流品。
次に HDD. これはFJ製の12GB. 約\2K位の価値か? (オークションでは\3K)
・外部電圧は19Vだったので SONYのノート用電源を仮接続、 FMV noteの電源(17V)でも一応反応する。
CDドライブのレンズ汚れを取ると CD音楽再生はOK。 CDなら電池(NiH)も少し持つ。
しかし PC動作は電源を入れるとすぐに落ちてしまう。
・良く調べると CPU冷却ファンの回転がぎくしゃくしており 自力で回転開始しない。
CPUも少し熱い(温かい)
3. 誤解 その1
・ファン故障 → CPU焼損 のストーリを立てた。
CPUは K6なので 秋葉原でもまだ売っている。
(これは大いなる誤解。Note用は K6-2+で0.18umの低電力CPU)
ならば FANが修理できれば 再起の可能生もあるのでは? と考えて FAN探しに秋葉原行脚をした。
・怪しげなjunk屋にあったあった junkの5Vファンが。 @\100で2個買った(これで全部だったから買い占め)
CPUの冷却ブロックから古いFanを外し JunkuのFANを切り取り 接着剤で貼った。
これは何とか合格 スムーズに回る。
写真1) 修理後の冷却FANユニット
・さてCPUをしらべると モバイルK6-2+は 一般市場に出回っていない事が判明。 1999年製である。
Yahoo!オークションで見ると 時々売りに出ている。 (相場は 4000円)
AMDのdata sheet URLを見つけ 一応読んだ。
http://www.amd.com/us-en/assets/content_type/white_papers_and_tech_docs/23446.pdf
乗り掛かった船なのでオークションで533MHz版を購入。
しかし。。。
予定では CPU交換でPCは復活の計算であった。が .... 交換してもさっぱり。 超がっかり。。。
写真2)CPUを533MHz版に交換
4.誤解 その2
・しばらくそのまま放ってのおいたが 気を取り戻し再調査開始。
本当の原因は何か? CPUを受けッとから似た状態でアチコチ調べたら CPUのコア電圧が
1.5Vしか供給されていない事がわかり今度は電源回路の故障を疑った。
ファン故障→CPU焼損→電源故障 のルートはreasonableな故障連鎖が”想定”できる。
CPUチップを差して電源を入れると 瞬間 2Vになる現象も不可解である。
・今度は 電源ICのデーターシートと首ったけ。 19Vから 5V,3,3Vを作るDC/DCと
5Vから2.0Vを作るDC/DCのためのコントローラIC(これがまた小さい SOP 24pin)。
5V,3.3V LSI MAX1632EAI (Maxim)
http://pdfserv.maxim-ic.com/jp/ds/MAX1630-MAX1635_jp.pdf
2V LSI MAX1711EEG (Maxim)
http://pdfserv.maxim-ic.com/jp/ds/MAX1710-MAX1712_jp.pdf
温度センサ LM75C1M5 (National)」
http://www.national.com/JPN/ds/LM/LM75.pdf
・Note用の電源ICは すばらしい。 良くここまでやるもんだ。
写真3)Main基板の電源回路
・2Vの電圧が出ない理由がわからないので 電源ICの調査モードを活用して原因を調べようと
PCのmain基板を丸裸にした。起動のため たくさんあるsub boardを空中固定して
電源を入れると
なんと CPUコア用に正常電圧 2.0Vが出る。 原因は電源ICではない。 それでは一体ナンなんだ??
写真4) Main基板 表裏
5. 真犯人
・丸裸のメインボードに 一つ一つsub boardを追加して行った。
・ちょうど 主電源SWがついたLCDボードを付けた時 異状現象を再現した。
原因はこのsubボードのどこか? ワキワク ドキドキである。
・ルーペでsub boardの表面をなめるように観ると 小型SWの上に小さな傷を発見。
このSWはPCのdisplayの開閉センサらしい。 早速このSWを外して再確認すると
はたして異常現象は止まった。
そして LCDからTOSHIBAのロゴが...
写真5) BOOT OK
写真6)ロゴが表示された
・LCD表示開閉センサが壊れ PCはふたを開いても "閉まっている"と認識されていたのだ。
そのため 電源を入れても すぐ落ちる。
・再度全部品を組み立て手電源を入れると 今度はBIOSがしっかり立ち上がった。
なぜか小さなネジが1本余ったのが気になるが まー いいか?
6. OS 立ち上げ
もともとのOSは Win98-SEだが Windows MEを入れて確認。
音源と 電話回線モデムのドライバが不足した。しかし それ以外は一応よさそうである。
・LCDの接続部が断線(?)(線間ショートと思う)気味で LCDの角度によっては 表示の同期がずれる。
・Windows XPにしたら 音源はOKになった。
モデムは今後の課題。 (PCIの標準的なもでむなので どこかにドライバはあるだろう)
PCカードのモデムでは 正常動作する。
・そしてついに完了
写真7)再生完了
7.エピローグ
・苦労した買った CPU K6-2+だが もはや無用の長物。 後日(2/4) Yahoo!オークションで
\3,500 の価格をつけ売りに出してみたところ 早速 280名のアクセス者、Watch
list登録者が
19名もあり 結局 \4200円で落札された。
とんだ年末年始であった。 いやいや ご苦労さん!!
しかし PCばかり何台もあってどうするの???
きっと完成後(修理を楽しんだ後)は どこかに積んでおくんだろうね!!
(^|^;)
2006.1.8
Shinji 記
.
(PS)
2006.1.22
1)OSを WindowsXPにして Private Useに仕立てた。 XPではSpeedはかなり落ちた。
サウンドカードは 自動インストールされ MEよりまし。
電話モデムはドライバーがどうしても見つからない。(WEBで見ると みなさん苦労しているらしい)
2)HDDが12GBなのでOffice,筆まめ,地図ソフト(Zenrin6)などinstallすると 一杯。
手持ちの30GBに交換を試みたが 一部のHDDをBIOSが認識しないことは判明。
そのうち交換しましょ!!
original MHK2120AT (note1)
http://hdd.fujitsu.com/downloads/jp/jhdd/mhjmhk-spec.pdf
→ MHT2030AT (ドライブ認識不可) (note2)
http://hdd.fujitsu.com/downloads/jp/jhdd/mht2at-spec.pdf#search='MHT2030AT'
→ MHS2030AT (ドライブ認識可)
http://hdd.fujitsu.com/downloads/jp/jhdd/mhs20-spec.pdf#search='MHS2030AT'
(HDDの価格相場)
note2) 中古価格 \3,980 (オークション \3,000)
note3) ネット価格 \6,430